FIA世界モータースポーツ評議会が12日に行われ、2009年以降のF1コスト削減に関するルールを発表した。
注目のスタンダードエンジンはルールに盛り込まれなかった。
ただし、チームが1シーズンに使えるエンジンは最大で20基に制限された。
テストは大幅に制限され、シーズン中のテストは禁止されることになった。
<2009年ルール>
・エンジンの寿命は2008年の2倍とする。1シーズンでドライバーは8基までエンジンを使用できる。テストで1チーム4基が使用でき、合計20基となる。
・回転数は18,000回転を上限とする。
・エンジン開発は禁止で、トランペットとインジェクターの調整は可能。
・11月5日に決定した3レース1エンジンのルールは有効。
・独立系チームのエンジンコストは2008年の50%にする。
・ルノーエンジンが仕様変更を提案したが満場一致で同意した。他のエンジンはすべて変更できない。比較テストは不要。
・レース週の金曜日フリー走行でのテストは可能だが、それ以外のシーズン中のテストは禁止。
・2009年1月1日以降は、60%の風洞実験、50m/秒以上の風洞実験は禁止。
・風洞実験とCFD実験の比率がチーム間で合意に達した場合はFIAに提案される。
・地元の法律に従い、ファクトリーは年間6週間は閉鎖する。
・スポッターをなくすため、タイヤ、燃料等の情報をチームで共有し、人員削減を行う。
・予選の変更、ポイント制に代わるメダル制の提案など、新しいアイデアは市場調査を行う。その結果はFIAに提出される。
・KERSは2009年のレギュレーションに含まれるが強制ではない。
<2010年ルール>
・独立系チームは、1シーズン1チームあたり500万ユーロ未満でエンジンを使用できる。
・エンジンは2011年と2012年にも同じように使用される(2011年にニューエンジンは投入されない)。
・全チームで同じトランスミッションを使用する可能性がある。
・シャシーの全部品リストが用意され、各要素に関しパフォーマンスを差別化するかどうか(競争させるか)の判断をする。
・引き続き競争する部品については承認を受ける。
・一部の競争する部品は、安価な材料を使用する。
・パフォーマンスの競争が行われない部品は、ルール化されて安価な製造方法にする。
・無線とテレメトリーシステムの標準化。
・タイヤウォーマーの禁止。
・タイヤのメカニカルパージングの禁止。
・給油禁止。
・レース距離や時間の短縮を検討(市場調査を行う)
・FOTAは標準KERSシステムの提案を検討し、FIAはその提案を待つ。